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全国戦没者追悼式 安倍晋三首相式辞

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’15/08/16の新聞記事から


全国戦没者追悼式 安倍晋三首相式辞

加害触れぬ首相 識者賛否
「無神経」「追悼式の趣旨に沿う」


15日の全国戦没者追悼式に参列した安倍晋三首相は、2013年と昨年に続き式辞でアジア諸国への加害責任に触れなかった。
終戦70年の節目だけに識者らからは「無神経で鈍感」と批判も。
一方、式辞は参列した貴族向けのメッセージとし内容を評価する声も出た。


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「アジアの人の気持ちを忖度そんたくする気が全くない。致命的に鈍感な人だ。あなたたちにはもう謝らない、という明確な意思表示と受け止められかねない」。
政治評論家森田実さんの見方は厳しい。
安倍首相は、6日の広島平和記念式典で「非核三原則堅持」に触れずに被爆者から批判を受け、長崎の式典では明言した。
森田さんは「意外に柔軟だ」と思ったといい、今年の戦没者追悼式ではアジアへの加害に触れる可能性もあるとみていたという。
ただ15日の式辞では「今を生きる世代、明日を生きる世代のために、国の未来を切り開いていく」との文言はあったものの、加害責任への言及はなく「大切な節目なのに無神経に自分の考えを押し通すだけとは・・・」。


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作家の室井佑月さんは「安全保障関連政策と整合性がなくなるからではないか」とみている。
「戦争は国が国民を犠牲にするもの。安倍さんは式辞で『私たち』という表現を使ったが、戦争を語るときに、巻き込んだ国と巻き込まれた国民を一緒にするのは違和感がある」と話した。


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一方、安保法案を「合憲」としている日大の百地章教授(憲法学)は、式辞を「戦没者への感謝と慰霊が示され、極めて自然で率直な言葉だ」と評価する。
14日の首相談話とは異なって、追悼式の式辞は海外に発信するメッセージではないと指摘する。
「遺族への哀悼の意と感謝も述べており、本来の趣旨にふさわしい」とし、歴代首相の「アジア諸国に多大の損害と苦痛を与えた」との文言について「死者にむち打つ非礼な言葉だ」と批判した。







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作家の室井佑月さんは、「戦争は国が国民を犠牲にするもの」「戦争に巻き込んだ国と巻き込まれた国民」とし、国と国民と別人格のように言っている。
当時の政府を支持した人がいただろうし、戦争に反対した人もいただろう。
戦争に反対した人だけが国民ではないだろうから、誰かが言う、政府は加害者、国民は被害者という構造を信じているのだろうか。


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