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190809 対韓輸出 硬軟ない交ぜ  政府、個別申請初の許可

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’19/08/09付北海道新聞朝刊2面の記事

対韓輸出 硬軟ない交ぜ
政府、個別申請初の許可


韓国への輸出規制を強化した日本政府が、企業から申請があった半導体材料の韓国向け輸出を許可した。
一方で世耕弘成経済産業相は一段の規制強化に動く可能性に言及。
硬軟織り交ぜるような日本の姿勢に韓国は警戒を解かず、互いに譲らぬ睨み合いが続く。




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審査 短期間で
既製品 拡大も


「韓国政府から、あたかも禁輸措置であるとの不当な批判が行われている。例外的に公表させていただく」。
世耕氏は8日の記者会見で、厳格な審査を通ったものは粛々と輸出許可を出したと説明。
「貿易管理上の措置であるということを韓国側もよく理解してほしい」と日本の措置の正当性を強調して見せた




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日本国内では韓国への強行姿勢を支持する声も多い。
世耕氏は必要なら規制品目を広げることも表明し、韓国に譲歩しない立場を明確にした。

7月4日に半導体材料3品目の輸出規制を強化してから1カ月余り。
経産省は「報復でも禁輸でもない」(幹部)として淡々と手続きを進め、標準的な審査期間が90日とされる中、3分の1程度の短期間で許可を出した。




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徴用工問題への報復措置だと非難を続ける韓国に対し、適正な手続きを踏んでいる姿を早期に示すことで国際社会の理解を得たいとの思惑も透ける
規制対象品目を手がける日本企業から、今回の輸出許可は「安心材料になる」(感光剤レジスト大手の東京応化工業)と評価の声が上がるものの、皆が手放しで喜んでいるわけではない
輸出には個別の許可が求められ、審査のため輸出先企業から「軍事転用しない」との誓約書を得て国に提出する必要があるなど事務負担が増す。
レジストを扱う別の化学メーカーの担当者は「書類を出して何回か返って、という感じで簡単ではない。手続きが負担になっているのは確かだ」と不満を打ち明けた




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韓国 警戒解かず

韓国ではビールや衣類など幅広い品目で日本製品不買運動が起き、日本車販売にも鈍化の兆しが表れている。
日本総合研究所の向山英彦上席主任研究員は、輸出規制強化が「韓国の反日感情に火を付けてしまった」と指摘。
想定以上の反発が韓国に広がり、今になって輸出を許可しても「手遅れの感がある」と語った




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日本への不信が渦巻く韓国国内では、今回の輸出許可にも「禁輸ではないとの口実づくりではないか」(聯合ニュース)との見方が根強い。

文在寅大統領は8日の会議で、一連の措置により「実際に被害がない可能性もある」と言及。
輸出許可を念頭に置いた可能性もあるが「(経済に与える)不確実性は残っている」と対策の必要性を強調した。
韓国環境省がこの日発表した、日本からの一部セメント材料に対する放射性物質の検査強化を巡っても「事実上の対抗措置」との見方が浮上している。




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韓国メディアによると、韓国政府は8日、経済分野の関係閣僚会議を開催。
韓国の優遇対象国から日本を除外するのに必要な告示改正をどのように行うかを確定させる予定だったが、この日の発表は見送られた。

政府は理由を説明していないが、全面対決には慎重な姿勢が必要との判断に傾いたとの見方が大勢だ。
当局者は「日本が次にどんなスタンスを取るか鋭意注視している」と述べた。    (ソウル、東京共同)



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