半導体材料 日本の輸出許可5件 対韓規制強化3カ月
'19/10/02付北海道新聞朝刊8面の記事
半導体材料 日本の輸出許可5件
対韓規制強化3カ月
【ソウル幸坂浩】韓国産業通商資源省は1日、日本政府が半導体材料3品目の韓国への輸出規制を強化して以降、輸出許可が出たのは5件にとどまっていると明らかにした。
朴泰晟貿易投資室長は記者会見で、こうした状況が続けば「生産に支障が出る」と懸念を表明。
許可の申請件数は明らかにしなかったが、韓国メディアによると10件程度とみられる。
輸出審査には通常90日程度かかるとされているため、規制が強化された7月4日から約3カ月となるのを機に、韓国企業から聞き取った状況を公表した。
朴氏は、日本政府の対応は差別的であり「国際輸出統制体制の基本原則と基本精神に反する」と批判した。
韓国の半導体メーカーがもともと数カ月分の材料を在庫として持っていたこともあり、これまでのところ生産が停止した例は確認されていない。
仮に生産が止まれば、半導体を使用する各国の電子機器メーカーにも影響が広がりかねない。
韓国は9月、半導体材料の輸出規制について日本を世界貿易機関(WTO)に提訴した。
朴氏はWTO協定に基づく2国間協議が10月中旬に開かれるとの見通しも明らかにした。