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191230 尖閣侵入「指導部の指示」 中国船指揮官証言 06年から準備

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'19/12/30付北海道新聞朝刊1面の記事

尖閣侵入「指導部の指示」
中国船指揮官証言 06年から準備


沖縄県尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領海に2008年12月8日、中国公船が初めて侵入した事件で、公船の当時の指揮官が29日までに共同通信の取材に応じ、中国指導部の指示に従った行動だったと明言した上で「日本の実効支配打破を目的に06年から準備していた」と周到に計画していたことを明らかにした。

指揮官が公に当時の内実を証言するのは初めて。




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実効支配打破狙う
初侵入について日本側では「現場の暴走」との見方が強く、中国側は10年の海上保安庁巡視船と中国漁船の接触事件や12年の尖閣国有化への対抗措置で公船を航行させていると主張してきたが、それ以前から計画していたことが明確になった。

尖閣問題などで反対論が強まっている来春の習近平国家主席国賓来日に向け新たな火種になりそうだ

証言したのは、上海市の中国太平洋学会海洋安全研究センターの郁志栄主任(67)。

当時は海洋権益保護を担当する国家海洋局で、東シナ海を管轄する海監東海総隊の副総隊長として、初の領海侵入をした公船に乗船し指揮していた。




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郁氏によると、中国指導部の指示を受けた国務院(政府)が06年7月に東シナ海の権益保護のため定期パトロールを承認したことから準備を開始。

08年6月に日本の巡視船と台湾の遊漁船が尖閣領海内で衝突、台湾船が沈没した事故をきっかけに中国国内で管理強化を求める声が高まり、計画を本格化した。

領海内に入る外交面での影響も内部で議論し、最終的に「北京の命令に従った」という。




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将来的に国連海洋法条約に基づいて尖閣領有権問題が国際法廷で訴訟になった場合、「中国公船が1度も領海に入っていなければ敗訴する」との危機感を中国政府は抱いていたといい、領有権主張の証拠にする写真や動画を撮影し、位置情報も記録していた。


200805-191230-1面尖閣侵入指導部の指示