'21/01/29付北海道新聞朝刊5面の記事
6人任命 首相に再要求
学術会議「4月総会までに」
日本学術会議は28日の幹事会で、菅義偉首相が任命を拒否した会員候補6人について、改めて任命するよう求める声明を決定した。
任命拒否で「(学術会議の)運営や職務の遂行に支障をきたす事態となっている」と指摘。
学術会議が組織形態などの見直し案をまとめる4月の総会までに、欠員の解消を求めるとした。
近く井上信治科学技術担当相に提出する。
声明は「任命見送りについてたびたび説明を求めてきたにもかかわらず、任命権者から正式の回答や説明は一切行われていない」と強調。
梶田隆章会長は記者会見で「4月の総会は極めて重要な意味を持つ。(定員の)210人の会員が集まる形にしたい」と述べた。
任命拒否された6人は第1部「人文・社会科学」の会員候補だった。
小林伝司第1部幹事は「自動運転に関する問題を議論する際に、法学専門の会員がおらず困っているという意見が寄せられている」と訴えた。
政府が第1部の会員定数を減らすよう求めていることについて、梶田氏は「今まで検討していなかったため、他の問題と同時に結論を出すのは非常に難しい」と述べた。
(石井努)
