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210302 文氏、日韓対話に意欲  「三・一」式典 解決策明示せず

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’21/03/02付北海道新聞朝刊8面の記事

文氏、日韓対話に意欲
 「三・一」式典 解決策明示せず


 【ソウル上家敬史】韓国の文在寅大統領は1日、ソウル市内で演説し、日韓関係について「過去の問題は過去の問題として解決していく一方、未来志向的な発展に一層力を注がなければならない」と訴えた。
歴史問題と経済などの協力を分けて対応する「ツートラック(2路線)」外交を堅持する姿勢を改めて強調し、日韓対立の解消に向け「いつでも日本政府と向き合って対話する準備ができている」とも語った。




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 演説は、1919年に朝鮮半島で日本の植民地支配に抵抗して起きた「三・一独立運動」の政府式典で行った。
文氏は1月の記者会見で元徴用工訴訟の原告らが差し押さえた日本企業の資産売却は「望ましくない」と表明し、従軍慰安婦問題でも日本側に歩み寄る姿勢を示したが、それらの問題の具体的な解決方法は今回も示さなかった。

 日本について文氏は「経済、文化、人的交流などあらゆる分野で互いにとても重要な隣国になった」と述べ、日韓の協力は北東アジアの安定につながると強調。
今夏の東京五倫は「韓日間、南北間、日朝間、そして米朝間対話の機会にもなり得る」とし、成功裏に開催できるよう韓国政府として協力する考えを示した。




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 文氏が対日関係の改善に前向きな姿勢を示した背景には、日米韓三カ国連携を重視する バイデン米政権への配慮があるとみられる。

 歴史問題では、徴用工問題や慰安婦問題への直接的言及を避けつつ「加害者は忘れられても、被害者は忘れられない」と指摘した。
「韓国政府は常に被害者中心主義の立場から賢明な解決策を模索していく。被害者の名誉と尊厳回復に向けても最善を尽くす」と強調した。
日韓双方が相手国の立場に沿って向き合えば「過去の問題をいくらでも賢明に解決できる」とも語った。



210822-210302 8面文氏日韓対話に意欲