Cameraと散歩

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150427 ブレンドで大化けするラジオ

DSCF0985
SONYのラジオのことである。
以前、カセットテープの音をデジタル化するのにCFD-RS500パーソナルオーディオシステムというラジオを買った。
FMの音楽番組を聞き流すのには邪魔にならずにちょうど良い音質である。

ここにCFS-10というステレオカセットコーダーがある。
1980年代初期の製品である。
2001年にカセットテープを駆動するベルトが切れたので修理に出したが、「部品入手困難」を理由に返却された。

このカセットコーダーは、PLLシンセサイザーを採用したチューナーが優秀だとの評判だった。
音は、「これがソニーの音だー!」と真っ向勝負をかけているような主張を感じるものである。

CFD-RS500を買ってからは、当然廃棄対象となりその機会を待つばかりであったが、カセットテープの再生はできないがラジオとしてはまだ使えるので部屋の隅でくすぶっていた。

つい先日、なんとなくCFS-10も鳴らしてみた。
すると、CFD-RS500のBGMが俄然本気モードに変わりTA-F555ESAのSOURCE DIRECTポジションで鳴らしているのかと聞き間違うほど、いや、その上をいく音に変貌したのだ。

フレット上を移動する指のこすれる音、弦に当たる爪の音、松ヤニが弦に当たる瞬間の音などがそこにあるのだ。
音場が広がり生々しい音で鳴っているのだが、ラジカセを横に並べているので位相とか再生帯域とかそんなものは多分めちゃくちゃだろう。
スピーカーシステムに対峙して聞いているのではない。
あっち向いてホイで聞いているのだ。

スーパーツィーターを付けたら生き返ったスピーカーシステムのような出来事である。
言われるままに廃棄しないでよかった、としみじみ思う。
CFS-10は、あの当時で5万円以上もしたと思う。

大化けさせるコツは、スーパーツィーターのレベル調整である。