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150920 安保法制 参院選へ攻防

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’15/09/20の新聞記事

安保法制 参院選へ攻防
首相「国民に説明」 野党「白紙に戻す」


19日午前2時18分、野党が「憲法違反」と連呼する中、集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案が参院本会議で成立した。
賛成148票、反対90票。
自公両党と日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の野党3党が賛成した。
反対した民主、維新、共産、社民、生活の5野党は成立後も「白紙に戻す」として追求を続ける構えを強め、安保法制が来夏の参院選の主要争点となる可能性が出てきた。(東京報道 小林宏彰、津田祐慈)


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「これで大きなヤマを越えた」。
安倍晋三首相は官邸の首相執務室で成立を見守った後、菅義偉官房長官と握手を交わした。
19日未明には官邸で記者団に「野党3党の賛成も得て成立させることができた。
今後も国民に粘り強く説明していく」と述べた。


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衆参両院で216時間の審議を経てもなお、首相が「国民への説明」を強調するのは、違憲性や自衛隊員のリスク拡大など野党の追及を「最後まで論破できなかった」(自民党幹部)からだ。

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首相は19日午後、民放番組に出演し、安保関連法可決後の内閣支持率低下について「もとより覚悟の上だ、結果をどしていくことで貼られたレッテルをはがしていく」と強気の姿勢を示したが、参院自民党幹部は「参院選は苦しい戦いになる」と警戒する。

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国の在り方を根本から変えるような暴挙を力で押し通した」。
民主党岡田克也代表は19日午後、東京都内で街頭演説し、安保関連法を成立させた安倍政権を批判。
「安倍さんがやりたい放題できないよう、政権交代できる野党をつくり上げていくスタートにしたい」と述べ、参院選に向けて野党結集の動きを加速させる考えを明らかにした。


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民主、維新両党は合流を軸とする野党再編に向け、政策などに関する協議機関を近く設置する。
安保法制に反対する世論の高まりを「安倍政権に代わる改革勢力誕生への期待」(維新松野頼久代表)とみて、参院選対策を本格化させる。


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共産党志位和夫委員長も19日の記者会見で「戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻すという一点での国民連合政府を作る」と訴え、党として初めて参院選や次期衆院選で他の野党と選挙協力する方針を示した。

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首相は当面、経済や外交に軸足を移し世論の沈静化を狙う。
だが来春に見込まれる法施行に向け、これから自衛隊の具体的な行動基準などの議論が始まる。
成立後も反対集会は続いており、首相の見立て通りに進むかどうかは見通せていない。


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