’19/02/08付北海道新聞朝刊28面の記事
「アイヌ協会 血を引く方は2割」自民青山氏 新法巡り発言
「理解しがたい」協会抗議へ
自民党の青山繁晴参院議員(比例代表)は7日の党参院議員総会で、政府が今国会に提出予定のアイヌ民族に関する新法案に触れ、「(北海道)アイヌ協会の中に本当にアイヌの血を引く方は2割くらいしかいない」と発言した。
同協会は発言内容を否定した上で「理解しがたい」と非難しており、今後抗議する方針。
青山氏は法案について「アイヌの血を引く日本国民の文化を保護し、育てるという趣旨は素晴らしい」と一定の評価を示した一方、「北海道在住のアイヌの血を引く方々」からの情報だと前置きして「協会にアイヌの血を引くかたは2割くらいしかいない。残りの方々の中に『日本は先住民を差別している』という運動に携わっている方や外国の方々までいる。こういう方々にもしも主導権を握られると、国民の税金の行方として問題だ」などと持論を展開した。
北海道アイヌ協会によると、会員の要件は①アイヌの系譜を持つ人②系譜を持つ人の配偶者③系譜を持つ人の養子ーの3点。
系譜を持つかどうかは戸籍に基づいて協会が認定しているといい、阿部一司副理事長は取材に対し「2割ということはあり得ない。青山氏は先住民族の権利を認めた2008年の国会決議の趣旨を理解していない。理解しがたい発言だ」と述べた。(藤本卓郎、村田亮)
190208 「アイヌ協会 血を引く方は2割」自民青山氏 新法巡り発言