191126 「韓国側に謝罪」事実なしと否定
'19/11/26付北海道新聞朝刊2面の記事
「韓国側に謝罪」 事実なしと否定
菅氏、軍事情報協定巡り
菅義偉官房長官は25日の記者会見で、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)失効回避を巡り、韓国が日本側の発表内容に抗議して謝罪を受けたと主張していることについて「政府として謝罪した事実はない」と否定した。
経済産業省も24日深夜、日本側の発表内容に関して「韓国政府と事前にすり合わせたものだ」と反論し、両国の説明が食い違う。
韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長は24日、日本側の発表は「事実と異なる」として遺憾の意を表明。
GSOMIA失効回避に絡み、韓国が輸出管理体制を改善する意欲を示したため政策対話を再開するとの日本側の説明を問題視し、実際には日本の輸出規制強化の撤回を協議するとの線で合意したーと訴えていた。
会見で菅氏は「韓国側の発信一つ一つにコメントすることは生産的ではない」と語った。
梶山弘志経済産業相は、25日、対話再開への影響について「両国ですり合わせた結果だから、(影響は)出ないと思う」と記者団に述べた。
鄭氏も合意自体は守る姿勢を示す。
日本側は貿易管理とGSOMIAは「関係ない」との立場。
首相官邸関係者は「韓国側が国内世論向けに言っているだけだ」と静観の構えだが、尾を引く可能性がある。(米田真梨子、佐藤陽介)