’21/02/04付北海道新聞朝刊5面の記事
日英 安保協力を深化へ
2プラス2 中国見据え一致
日英両政府は3日、外務・防衛閣僚協議(2プラス2)をテレビ会議方式で開催した。
日米で推進する「自由で開かれたインド太平洋」実現に向け連携強化。
急速に軍備を増強する中国を見据え、日英の安全保障協力の深化で一致した。
茂木敏充外相は、外国組織などに対する武器使用を認めた中国の海警法について「国際法に反する形で運用されてはならない」と強調。
双方は、海警法への強い懸念を共有した。
中国政府による少数民族ウイグル族や香港民主派に対する弾圧についても重大な懸念があるとの認識で一致した。
海警法に関連してラーブ外相は、国際法に基づく海洋秩序維持と航行の自由の重要性を強調。
海警法に航行の制限が含まれていることが念頭にあるとみられる。
ウォレス国防相は最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群を年内に東アジア地域に派遣すると表明した。
南シナ海で軍事拠点をつくり、東シナ海でも軍事力を増大させる中国を見据え、日英が協力して対応する姿勢を示した形だ。
岸信夫防衛省は沖縄県・尖閣諸島防衛への強い決意を英国側に伝達。
海洋国である日英の防衛協力の必要性を訴えた。
ウォレス氏は空母派遣に関して「英国の能力を示し、さらに防衛協力を深めたい」と応じた。
茂木氏は、日本などが参加する環太平洋連携協定(TPP)への英国の加入申請を歓迎した。
210204 日英 安保協力を深化へ 2プラス2 中国見据え一致